サラ金、闇金から借り入れをしていた
私は何回も引っ越しをしました。
それは、父親が借金を作って、返済のために家を売却しなければならない状況に追い込まれるからです。 父親も最初からお金に悩まされる生活をしていた訳ではありません。
父親と母親、祖父と祖母、子供三人、七人の家族を母親も仕事をしていましたが、どちらかと言うと父親は真面目で良い人間の方だと思います。 父親がお金に絡んだ問題に引きずり込まれた最初の事件が起きました。
父の会社の父の部下が、会社のお金を持ち逃げしたのです。 すべてが父の責任ではありませんが、根が馬鹿正直な父親は、我が家を売却して会社のお金の埋め合わせをしました。
そして会社を辞めて、独立して仕事をするようになりました。 これが失敗をしました。 家に入れるお金を工面するために借金をするようになりました。
銀行とか、友人とかからの借金なら何とかなったのでしょうが、父親が手を出したのは、借金の中でも最悪なサラ金、闇金でした。 あっという間に借金地獄にはまってしまいました。
借金取りは、かなり昔の話ですから、子供の会社や学校に脅しに来るのです。 特にOLをしていた姉の所には、電話と会社の入り口での待ち伏せはひどいものでした。
姉は父を責める事無く、じっとこの現実が終わるのを待っている感じで、父に少しのお金を渡していたようです。 今度も返済のために家を売って、賃貸の家に移りました。
家族は、もう父は借金をしないだろうと思っていました。
ところが父の胃に癌が見つかりました。
悪性でしたが、手術で助かることができました。 この時に、父は何を考えたか、主治医に現金を渡していたのです。
それも、またサラ金からの借金でした。
借金生活を終えることができた
賃貸の家も引き払い、その時に母が障害者でしたから、優先的に公団に入る事ができました。
ここでやっと生活が落ち着きました。 父親の借金生活が終わったのです。
私たち家族は、今、すごく幸せです。 もちろん、父を憎んでいません。